自治体職員の皆様や医療・保健従事者の皆様をはじめ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応が求められる状況下、最前線で業務に従事されている皆様に深く感謝を申し上げます。
地方公共団体情報システム機構(略称:J-LIS)は、2014年4月1日に地方共同法人として設立されました。マイナンバー制度関連システムの構築や地方公共団体の情報化推進を支援するための各種事業に尽力しており、主に、住民基本台帳ネットワークシステム、自治体中間サーバー・プラットフォーム、公的個人認証サービス、コンビニ交付サービス、マイナンバーカードの発行・更新等に関する各システム等の行政サービスを支える基盤となる各種システムの運用を担っており、2021年5月12日に成立したデジタル社会形成整備法(デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律)及び関係法律の改正により、2021年9月1日から、国と地方公共団体が共同で管理する法人となりました。
こうした中でJ-LISが運営するマイナンバー関連システムは、デジタル社会を支えるインフラとして重要な役割を果たしており、J-LISは国と地方公共団体との一層の連携を深め、デジタル社会の実現を加速させていくことが期待されているところです。特にマイナンバーカードは誰もが使うことのできる手段として、普及に全力を注いでいます。
J-LISでは、「いつでも・どこでもから“誰でも”」を基本方針として、自治体ASPサービスの「ゆりかご」となるような民間活力支援とテレワーク推進、透明性のある経営(見える化)、システムレジリエンス(障害回復力)強化を3つの柱として、住民の皆様に、より信頼いただける組織、そして、住民の皆様がメリットを実感できるサービスを目指してまいります。
現在、新型コロナウイルス感染症への対応が日々の生活の中で求められ、社会全体が非常に厳しい状況に置かれておりますが、その中で、これからは「新しい日常」への対応も求められると考えております。この「新しい日常」への対応の取組として、デジタル社会の基盤の整備を促進していくことが不可欠であると考えております。
このような新型コロナウイルス感染症への対応の中でも、住民の皆様や自治体職員の皆様には、「マイナポータル」、「e-Tax」をはじめとする各種オンライン行政サービスの活用や、J-LISで提供している住民票の写し等の「コンビニ交付サービス」を利用して頂くことで、各市区町村における窓口の混雑や接触を減らすことができますので、是非ご活用ください。住民の皆様や自治体職員の皆様に安心してサービスをお使い頂くために、J-LISの各システムのヘルプデスクやコールセンター等のユーザー支援窓口では、皆様へのサポート体制を整えております。
さらに、緊急時に役立つコンテンツの提供にも努めております。従前よりJ-LISが集合研修として開催していた自治体職員向け研修・セミナーについても、リモートラーニングに切り替え、安全・安心に学習できる環境の整備を行っております。少しでも皆様のお役に立てる情報提供ができるよう努めてまいります。
さて、昨今、政府・地方公共団体においては、デジタル・ガバメントの実現に向けて取組を進めており、既に多くの行政手続が電子化されております。本人確認の鍵となる「マイナンバーカード」や、自分に関する行政情報や行政機関のお知らせをいつでもどこでも確認し利用することができる「マイナポータル」、そして5,300を超える国や地方公共団体等の機関において情報のやり取りを行う「情報連携」は、新しいデジタル社会の基盤の中心となるものです。
2021年度においては、マイナンバーカードの健康保険証利用の実施拡大や将来のマイナンバーカードと運転免許証の一体化の準備、トラストアンカーでもある公的個人認証サービスのさらなる利便性向上のため、電子証明書のスマートフォンへの搭載や郵便局における電子証明書の発行・更新等の取組みを着実に実施してまいります。
また、マイナンバーカードの発行枚数の増加に向けた取り組みや、情報セキュリティ対策の強化、自治体DXを推進していく人材育成支援のための自治体職員向け教育・研修の拡充など、システムの安全かつ安定的な運用やサービスの一層の向上に努めてまいります。
最後になりますが、J-LISの取組が、すべての皆様のご期待に沿うよう邁進するとともに、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化や、「新しい日常」に向けたデジタル社会の実現のために、地方公共団体や国と手を携えあい、これからも尽力してまいる所存です。
何卒、皆さまの一層のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
地方公共団体情報システム機構 |